AI・データサイエンスサービス
販売データ活用を迅速化!TableauとGCPを活用した輸送実績可視化ツールをご提供
ジェイアール東海バス株式会社様
2022.10.13
2022年6月にジェイアール東海バス様に、Will Smartからご提案した「輸送実績可視化ツール」を導入いただきました。
このツールは運行データ等を活用したデータ活用の効率化およびそれによる高速バスの収益を最大化させるため、他システムからのデータの取り込みやデータの統合、BIツールへの可視化を自動化できる基盤の構築を行ったものです。
導入システム
今回はデータ分析の基盤としてGoogle Cloudを採用しております。理由としてはジェイアール東海バス様が設けているセキュリティ基準を兼ね備えていることや、データ基盤への初期投資と構築時間が大幅に抑えられることなどがあります。
データの取り込み、蓄積、分析はGoogle Cloudのストレージやサーバー、DWHを使用していますが、分析したデータは分析ツール「Tableau」で可視化されます。システムの流れをご説明します。
1.データの取り込み
分析するデータは運行中のバスで乗務員が業務用iPhoneから登録する非予約の運行便のデータと、ジェイアール東海バス様が保有する予約サイトの予約・発売・改札等のデータの2種類です。
非予約の運行便のデータはジェイアール東海グループの情報セキュリティシステムを経由して自動でGoogle Cloudに取り込まれます。
一方で、予約サイトの各種データはサーバーからダウンロードした販売枚数や残席数等のCSVを、ジェイアール東海バス様の社内業務用PCからGoogle Cloudへ手動で取り込む方法をとりました。
2.データの分析
Google Cloudへ取り込んだデータはクラウド上のストレージに保存され、クラウド上のETL~DWH上で整理・蓄積されます。実際に分析されたデータを可視化しているのが「Tableau」です。「Tableau」ではクラウド上で分析されたデータをグラフや表の状態で確認することができます。
下の画像は可視化画面の一例です。バスのチケットがいつどれくらい売れているか、 運行便ごとに各停留所で何人乗降しているかなど様々な観点のデータを、タブを切り替えるだけで見ることができます。また、過去のデータも取り込んでいるので、現在の状況だけではなく、去年の同じ時期との比較なども可能です。
導入の背景
導入前の課題
ジェイアール東海バス様ではExcelを利用して日々の座席の売れ行き状況や輸送実績をデータにまとめていました。しかし、データを取りまとめ加工するのに時間がかかり、データを活用した分析、運賃施策の検討といったより注力すべきところに多くの時間を割けない、という状況でした。
Will Smartを採用いただいた理由
当社は以前よりTableauを利用したデータ活用の実績があったため、早期から具体的なデータ活用方法についてご提案をしていました。また、Google Cloudを活用した柔軟なデータ分析基盤を提示したことを評価いただきました。
導入の効果(主な機能)
バスの座席の売れ行きを属性ごとに確認・比較
運行便別、曜日別などの属性ごとに出発前のバスの座席の売れ行きを確認することができます。日ごとの累計のほか、収益化可能なラインを設定しそれに対してどのくらい売れているかも一目で確認することができます。
また、過去4年分のデータを取り込んでいるため、昨年の同時期との比較も可能です。売れ行きの状況を一目で確認できるようになったことで、増便・減便の判断も的確に行うことができます。
各運行便について停留所ごとの乗降人数を確認
各運行便に設定されている停留所の乗降人数を日ごとに確認することができます。乗降人数がゼロ、または非常に少ない場合に停留場所の変更やダイヤ設定の変更を検討する材料になります。
Will Smart担当者コメント
今回のような収益の最大化及びデータ活用の効率化を目的としたデータ分析・活用サービスは公共交通業界だけではなく、様々な業界・企業で活用いただける内容となっています。蓄積されたまま活用の機会を失っているデータをどのように活用していくべきか一緒に考えながら、テーマに沿ったお客様のデータの分析・活用をご支援してまいります。
本事例または、Will Smartのデータ分析サービスにご興味をお持ちの方は、下記よりお問い合わせください。
ジェイアール東海バス株式会社様